【2026年最新】オーバーサイズは終わり? 次に流行る I ラインシルエットと歴史

服を知る

街の違和感に気づきましたか?

ここ数年、街を歩けば多くの人が「オーバーサイズ」であったと思います。 しかし最近、街でおしゃれな人を見て「あれ、なんかシュッとしてない?」と感じたことはありませんか?

その勘は正しいです。 実は今、ファッションの歴史的な「振り子」は、横に広がるワイドな形から、縦を意識した「I ライン」へと大きく振れ始めています。

今回は、終焉を迎えつつあるビッグシルエットと、次にくるスタイルの正体を、過去の歴史から紐解いていきます!

トレンドは1~2年前のパリ・ミラノのランウェイから

私たちが普段、GUやユニクロで手に取る服。 実はそれらが店頭に並ぶ1〜2年前には、すでにパリやミラノのランウェイで発表されていることをご存知でしょうか?

そう、トレンドは自然に生まれるのではなく、明確に「作られている」ものなんです。

この「時差」の法則を当てはめれば、未来はある程度予測できます。 2026年のランウェイで話題をさらっている「縦を強調した I ライン」のシルエット。 これが2027〜2028年の日本の街中を席巻することは、ほぼ間違いないでしょう。

ゆるいIラインが流行りつつある!

こちらの写真をご覧ください。日本を代表するブランド「Sacai」の最新ルックです。

縦のラインが強調されていますが、よく見ると昔のスキニーのようにピチピチではありませんよね? そう、これは「 Iライン」は「I ライン」でも、適度なゆとりを残した『ゆるい I ライン』なんです。

さらに、Vogue Runwayで他のブランドを見渡すと、あることに気づかされます。 それは、パーカーにデニムといった「全身カジュアル(ザ・カジュアル)」なスタイルはあまり見かけません。

今のカジュアルは、あくまで「キレイめ」を崩すためのスパイス(外し)として使われています。 つまり、これからのトレンドは「キレイめ」が絶対的な主軸になる。この写真からは、そんな未来が読み取れるのです。

Sacai Fall 2026 Menswear Collectionのルック
【引用】 出典:Vogue Runway / Sacai Fall 2026 Menswear Collection
By Luke Leitch

オーバーサイズは完全には終わらない!

ここまで「トレンドの変化」をお話ししましたが、こう思った方もいるのではないでしょうか。 「え、じゃあ今持ってる大きな服はもう着れないの?」と。

安心してください。オーバーサイズは終わりません。 実は私自身も、ゆったりとした服が大好きです。

ファッションには流行り廃りとは別に、「系統(ジャンル)」という考え方があります。 例えば「ストリート系」のように、ルーズなシルエットそのものが「正解」とされるスタイルも数多く存在するのです。

こうした系統には、流行を超えた深い歴史があります。 まだ系統について詳しくないという方もご安心ください。いずれ『フクシル』でもじっくり解説していきますので、楽しみにお待ちいただければと思います!

シルエットの歴史

「なぜ急に、タイトな服が流行りだしたの?」 「誰かが勝手に決めているんじゃないの?」

そう感じる方も多いかもしれません。しかし、ファッションの歴史を振り返ると、そこには明確な「法則」が存在します。 それは、「時代は『反動』で動く」という法則です。

前の時代が「太く」なれば、次の時代は「細く」なる。 まるで時計の**「振り子」**のように、トレンドは右へ左へと大きく揺れ動いてきました。

今回は、現代のトレンド(2026年)に直結する、ここ40年間の「シルエットの歴史」を紐解いてみましょう。

1980年代:強さを誇示する「逆三角形」

バブル景気に沸いたこの時代。トレンドの中心は「パワー・スーツ」でした。 ジョルジオ・アルマーニに代表されるように、肩パッドが入った大きな肩幅と、太めのパンツ。全体的に「逆三角形」のいかついシルエットが主流でした。

  • なぜ流行った? 経済的な成功や権力をアピールするために、身体を大きく、強く見せる必要があったからです。

1990年代:ルーズな反抗「長方形」

90年代に入ると、振り子は大きく逆側に振れます。 ヒップホップカルチャーや、カート・コバーン(グランジ・ロック)の台頭により、「ダボダボの服」や「腰パン」が若者の制服になりました。

  • なぜ流行った? 80年代の「着飾った大人たち」への反抗(アンチテーゼ)です。「頑張らない」「着崩す」ことこそがクールだとされたのです。

2000年代:衝撃の「極細Iライン」

そして2000年代初頭、ファッション史に残る大事件が起きます。 2001年の「ディオール・オム(Dior Homme)」の登場です。デザイナーのエディ・スリマンは、当時の常識を覆す「スキニー(極細)」なシルエットを発表しました。

それまでの「男らしさ=マッチョ」という価値観を破壊し、**「細くて繊細な少年性」**を提示したこのスタイルは、世界中に熱狂的なファンを生みました。ここから長い「スキニーブーム」が始まります。

  • なぜ流行った? 90年代の「ダボダボで野暮ったい服」に飽きた人々が、鋭利で洗練されたスタイルを求めた結果です。

2010年代後半〜2023年:リラックスへの回帰「ビッグシルエット」

スキニーの流行が10年以上続いた後、私たちはその窮屈さに疲れ始めました。 そこで登場したのが、デムナ・ヴァザリア(バレンシアガのデザイナー)などが提案した「オーバーサイズ」です。

身体のラインを拾わない、丸みを帯びたシルエット。 これは単に楽なだけでなく、「気取らないことがかっこいい(ノームコア)」という価値観ともマッチし、爆発的に普及しました。

そして2026年:再び「縦長」へ

こうして歴史を見ると、今の状況が見えてきませんか? ここ数年、振り子は「オーバーサイズ(極端な太さ)」という頂点に達していました。

そして今、その反動として、振り子は再び「スマートさ(Iライン)」へと戻ろうとしています。 ただし、2000年代のような「ピチピチ」ではなく、オーバーサイズの快適さを知った私たちが選ぶのは、「程よいゆとりのある、綺麗なIライン」です。

これが、2027〜2028年にかけて街中で増えていくであろうスタイルの正体なのです。

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